英文読解力を伸ばす親のサポート術

高校入試の英語では、長文読解が大きな割合を占めます。
語彙や文法の知識だけでは対応しきれず、文章全体を正しく読み取る力が必要となってきます。

このページでは、英文読解力を伸ばすために、親ができる具体的なサポート方法をご紹介します。

本を読んでいる人のアイコン読解力を育てる4つのステップ

この流れは、読解力を「積み上げ式」で育てていくための基本的な学習ステップです。

1.語彙

単語の意味・使い方

文の内容を正しく把握する土台になる。

📝教科書の単語・連語(熟語)を覚える。

2.文構造

文法・構文の理解

文の意味を正確に読み取ることができる。

📝教科書の音読練習をする。

3.精読

一文一文の正しい理解

文の構造を丁寧に追って、初見の英文を正確に読むことができる。

📝問題集で、正しく訳す練習をする。

4.速読

制限時間内での英文理解

限られた時間で、話の流れをつかむ。返り読みしてもOK。

📝問題演習で多くの英文を読む。時間を測って読む練習をする。

電球と本のアイコンステップ別学習法:英文の読み方と学習のコツ

英語の長文を読むのは、子どもにとっても大人にとってもハードルが高く感じられるものです。

でも、英文には「読み方のコツ」があります。ここでは、親御さんも無理なく理解できるように、読み方のポイントをご紹介します。

ステップ1:語彙力を育てる

おすすめの時期:2年生の春休み〜3年生の夏休み前

1単語リストを作る

英単語は「意味」だけでなく「使い方」もセットで覚えるのがポイントです。

まずは、1・2年の英語教科書を使って単語リストを作成しましょう。

📝作り方の流れ

  1. 教科書を音読しながら読み進める
    → 本文を訳しながら、わからない単語をチェック
  2. リストに入れる語彙
    • 新しく出てきた単語
    • 連語(熟語)
    • 意味がわからなかった単語(小学校で習ったものも含む)
  3. 表にまとめる
    • 通し番号
    • チェック欄(テスト用)
    • 英単語
    • 日本語の意味
2リストにまとめる

🏅おすすめの見出し構成

No. 英単語 日本語の意味
1 across ~を横切って
2 dangerous 危険な
3 traditional 伝統的な
  • ※○=1回目で覚えられなかった単語
  • ※◎=2回間違えた単語(重点復習)
3テストで定着させる

📝単語リストを使って、50語ごとにテストを行います。

  • 1回目:意味を覚えていない単語に「○」をつける。
  • 2回目:○の単語だけ再テスト。
  • 2度間違えたら「◎」をつけて、重点的に復習

このように繰り返すことで、教科書の単語の意味をしっかり覚えることができます。

4文の中で単語の使い方を確認する

単語の意味を覚えるだけで終わらず、実際の文の中でどう使われているかを意識すると、読解力がぐっと伸びます。

再テストした単語を含む英文の音読もあわせて行うと、さらに効果的です。

ステップ2:文構造を理解する

文法は、教科書の基本文を使って理解を深めましょう。文法の理解が完全でないものは教科書ワーク等を使って、その都度復習しましょう。

文の構造については、英文の意味を確認したうえで、繰り返し音読練習をすることで、英文のパターンに自然と慣れていきます。

音読は、文法の定着と読解力の土台づくりに効果的です。

※音読練習の具体的な方法は、別ページ「音読練習」で詳しく解説しています。

ステップ3:精読力を鍛える

1長文読解は「初見」で鍛える

長文読解力は、たくさんの英文に触れることで育ちます。

ただし、最初から長い文章を読むのは負担が大きいので、数文程度から始めて徐々に文量を増やすのがおすすめです。

読解問題は以下の流れで解いていきます。

📖読解練習の流れ

  1. 初見の英文を読む(既に読んだことのある文章は避ける)。
  2. 意味が分からない単語や文に下線を引いておく。
  3. そのまま設問に答える。
  4. 解き終えたら、分からなかった単語や文法を自分で調べる。

ポイント

この「調べる習慣」を身につけることが、英語力アップの鍵です。

自分で調べる力は、入試だけでなく高校以降の学びにもつながります。

2問題集の選び方

長文読解の練習は、同じ問題を繰り返すよりも「新しい英文に触れる」ことが大切です。

1冊を一通り終えたら、次の問題集に取り組みましょう。

目安としては、問題集は1~2冊をしっかりやり切ること。分厚い問題集なら、1冊を丁寧に仕上げれば十分です。

地域で入手できる「業者テスト(模試)の過去問集」もおすすめです。

市販の問題集で読解力がある程度ついたら、模試の過去問に取り組むことで、本番に近い形式に慣れることができます。

📚選ぶときのポイント

  • 子どものレベルに合っているかどうか。

    →最初の1冊目は、短めの文章から練習できる、やさしい問題集を選びましょう。

  • 解説が丁寧かどうか。

    →本文の全訳や詳しい説明がついているものを選びます。

3英文の読み方
1. 一文ずつ、意味を理解しながら読む

英文は、まず一文ごとに丁寧に意味をつかむことを意識しましょう。

日本語に訳すときは、単語を一つずつ直訳するのではなく、意味のまとまりを考えて訳していくことが大切です。

例文:
I visited a museum with my classmates during the summer vacation.

この文は、以下のように意味のまとまりで分けて読むと理解しやすくなります。

I visited a museum / with my classmates / during the summer vacation.

  • I visited a museum:私は博物館を訪れました
  • with my classmates:クラスメイトと一緒に
  • during the summer vacation:夏休みの間に
2. 長めの英文は「動詞」に注目

一文が長いときは、まず「動詞(または助動詞)」を探し、そこから主語を特定します。

多くの場合、動詞の前までが主語です。

例文:
The girl who joined the basketball club last month practices every morning before school.

・動詞の前にスラッシュ(/)を入れる
・動詞を囲む

といった印をつけると、文の構造が目で見て分かりやすくなります。

The girl who joined the basketball club last month practices every morning before school.

動詞(この英文の動詞):practices

主語(主部):
The girl who joined the basketball club last month

さらに、主語+動詞を見つけたら、修飾語や節はカッコでくくって整理すると、意味をつかみやすくなります。

The girl(who joined the basketball club last month)practices every morning before school.

意味:先月バスケットボール部に入った女の子は、毎朝授業の前に練習しています。

ステップ4:速読力をつける

ここでいう「速読力」とは、限られた時間の中で英文を正しく理解し、問題に答える力のことです。

つまり、読む速さと内容の理解を両立させることがポイントです。

なお、「速読」は決して“飛ばし読み”ではありません。必要な情報を素早く正確に拾う力を指します。

速読力を身につけるには、ステップ1〜3で培った語彙力・文法力・読解力を土台に、
実践的な長文読解の練習を積み重ねることが重要です。

そして、ステップ3で「初めて見る英文でも意味をつかむ」ことに慣れてきたら、
時間を測りながら問題を解くことで、自然と読むスピードが上がっていきます。

おすすめは、入試対策用の長文読解問題集を1日1題、時間を測って解く方法です。時間を意識することで、実際の試験に近い感覚が身につきます。

また、ご家庭に中学教科書レベルの英語読本(日本語訳付き)があれば、読解の練習にも活用できます。意味を確かめながら読むことで、理解力とスピードの両方が鍛えられます。

英語の小説を読む女子中学生とアドバイスをする母親

電球と本のアイコン英語が読めると世界が広がる!

高校入試の長文読解では、学校生活だけでなく、環境問題やボランティア活動など、社会的なテーマが多く取り上げられます。

そのため、日頃からニュースや新聞にふれて、時事問題への関心を育てておくことが大切です。

地球のイラスト

親御さんがニュースや本から得た話題をお子さんと共有するだけでも、「そんな話があるんだ」と興味のきっかけになります。

こうした背景知識があると、初めて読む英文でも内容をつかみやすくなり、得点にもつながりやすくなります。

長文読解の練習は、入試対策としての力になるだけでなく、英語力そのものを実用的に伸ばすことにもつながります。

英語を読む力がつけば、世界の様々な情報にアクセスできるようになり、お子さんの視野は大きく広がります。

まずは、1日1題の長文問題に一緒に取り組むことから始めてみましょう。
「一緒に学んでみよう」という気持ちで寄り添うことが、きっとお子さんの自信につながりますよ。

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