英語が苦手な子の教え方

英語が苦手なお子さんは、自分でも「どこから分からなくなったのか」が分からないことがよくあります。

苦手な教科では、原因を客観的に見つけてあげることが大切です。

お子さんが「英語、ちょっとできるかも!」と自信を持てるように、今日からできることを始めましょう。

ノートとペンのアイコン英語が「使えるようになる」ためのステップ

学校の授業で「わかった!」と思っても、習った内容を実際に使えるようになる(テストで高得点が取れる)には、復習が必要です。

英語が使えるようになるステップは、ざっくりとこんなイメージです。

  • 理解(授業)
  • 定着(復習)
  • 使える

もしお子さんが、テスト勉強をしているにもかかわらず定期テストの点数が上がらないことで悩んでいるなら、これまでの学習範囲で定着してない部分があるということでしょう。

その場合は、「わからなくなり始めた単元まで戻って、そこから復習する」のが一番良い方法です。

遠回りのように感じられるかもしれませんが、着実で効果的な方法です。

次に、つまずいた単元を客観的に確認する方法をご紹介します。

ルーペのアイコン苦手の原因を見つける

方法:教科書の基本文で英作文チェック

教科書の基本文を英作文できるか、お子さんと一緒にチェックします。

中学1年生の教科書の最初の単元から始めてみましょう。基本文は教科書の巻末にまとめられていると思います。

「あまり悩まずに正しい英文が書けた」状態が合格点です。綴りのミスや冠詞(a,the)の抜けなど、小さなミスは許容範囲です。基本文の英作文ができない単元をつまずいた単元とみなします。

チェックは、お子さんと一緒に「これはどうかな?」と話しながら進めると、安心感につながります。
間違えても責めず、「ここから一緒にやり直そう」と声をかけてあげましょう。

コーヒーカップと本のアイコン勉強のハードルを下げてスタートする

つまずいた単元がわかったら、そこから復習を始めましょう。

英語は積み重ねが大切な教科です。わからないまま進むより、少し戻って「わかる!」を積み重ねる方が、結果的に近道になります。

家庭学習の習慣がないお子さんに「勉強しなさい!」と声をかけても、なかなか動いてくれないことがあります。

嫌いなことは避けたいし、どう始めればいいか分からないのかもしれません。

教科書を復習してみましょう。

学校で使っている教科書は、お子さんにとって最も身近で、理解の土台となる教材です。

まずは教科書を開いて、つまずいた単元を一緒に確認することから始めましょう。

教科書を使うメリットは、以下の通りです。

  • 基本単語や基本文型など大切なポイントが詰まっている。
  • 授業とつながっているので、理解が深まりやすい。
  • 内容が整理されていて、復習しやすい。
  • 親も一緒に確認しやすい。

教科書を使った具体的な教え方は、教科書の教え方 でもご紹介しています。

小さな一歩から始めましょう。

英語が苦手なお子さんにとって、いきなり長時間の勉強はハードルが高く感じられるもの。

最初は「一緒にやってみよう」と声をかけて、親子で取り組む時間を作ってみてください。
短時間でも、毎日続けることで「やればできる」という感覚が育ちます。

「今日は単語の日」「明日は音読の日」など、1日のテーマを決めると取り組みやすくなります。

1日のテーマを決めた1日10分の学習メニューは、こちらでご紹介します。

このメニューでは、教科書の1単元(1~2ページ分)を1週間かけて少しずつ復習していきます。スタートは、お子さんがつまずいた単元から。

タイトルをクリックすると詳細が表示されます。

10分×5日
「できる!」を育てる英語習慣

曜日ごとにテーマを決めて、無理なく学習を進めることで、「できた!」という感覚を育てていきます。

教科書の1単元(1~2ページ分)を下のように分けて復習します:

曜日 学習内容 ねらい
単語リスト作成 つまずいた単元の語彙を整理し、見える化する。
本文の音読 文の流れをつかみ、耳と口で英語に慣れる。
単語練習 新出単語の意味・発音・綴りを定着させる。
基本文の音読+書き取り 文法や構文の理解を深め、書く力も育てる。
単語テスト 1週間の成果を確認し、達成感を得る。
月曜日に作った単語リストを使用する。

各曜日の学習メニューについて

月曜日:単語リスト作成

下のようなイメージで、単語リストを作成します♪

No. 英単語(日本語訳) 日本語訳(英単語)
1 毎~ every
2 しばしば often
3 重要な important
4 Sydney シドニー
5 childの複数形 children
6 ~を聞く listen to ~
7 毎日 every day
8 is not isn’t

単語リストの作成のポイント

  • 新出単語(各ページの左右の端・下にある)の発音と意味を確認する。
  • 新出単語を単元ごとにルーズリーフやノートに表形式でまとめる。→自分の手でまとめることで、記憶に残りやすくなる。
  • 表の見出しは、①通し番号、②チェック欄、③・④は英単語と日本語訳にする。

この単語リストは、金曜日の「単語テスト」でも使うので、テストすることを意識して作ります。

テストでは、③の列が「問題」になります。

  • 書き取りを覚えたい単語は、③の列に日本語訳を記入する。
  • 短縮形や不規則変化(動詞の過去形や名詞の複数形など)もリストに入れる。
火曜日:本文の音読

スラスラ読めるようになるまで繰り返します。必ず声に出して練習しましょう。

音読練習のコツ

音読練習をする時のポイントです。

  • 1読む前に意味を確認する

    授業のノートや教科書ガイドを参考にして、本文の意味を確認しましょう。
    わからない単語や文は、必ず意味を調べてから読み始めます。
    意味を理解して読むことで、ただの「音」ではなく「言葉」として頭に入ります。

  • 2お手本を真似する(1~2回)

    音声(教科書のQRコードで読み取れるものでOK)を聞き、発音やイントネーションをそっくり真似させます。
    一文ずつ(長い文は意味のまとまりで区切って)音声を一時停止して、音読します。

  • 3最初から最後まで通して音読する(1~2回)

    全ての英文をつまずかず音読できるようになったら、音声なしで、最初から最後まで通しで音読します。

  • 4はっきりした声で読む

    恥ずかしがらずにはっきりとした声で読む練習をしましょう。

水曜日:単語練習

単語の発音と意味を確認してから、各単語の書き取り練習をします。特に太字の単語、連語はしっかり練習しましょう!

木曜日:基本文の音読+書き取り練習

基本文の意味を確認してから、音読練習をしましょう。発音や区切り方を意識して、スラスラ読めるようになるまで繰り返します。

スムーズに読めるようになったら、書き取り練習に進みます(目安は3回程度)。

ただ書くだけでなく、次のような工夫をすると、記憶にしっかり残りやすくなります。

書き取り練習の工夫

  • 11・2回目は教科書を見てもOK

    1・2回目は見本を見ながら、英文を書き写してOKです。ただ写すのではなく、しっかり覚えるように意識して書き取り練習をします。

  • 23回目は日本語訳をヒントに書く

    3回目は、日本語訳から英語に直す練習。できるだけ自分の力で書いてみましょう。

  • 3綴りのチェックを自分で行う

    書き終わったら、必ず見本と照らし合わせて、間違えた部分を赤で直しましょう。そうすることで、次回のミスが減ります。

金曜日:単語テスト

月曜日に作った単語リストを使って、単語テストをしてみましょう。

単語テストの④の列をかくして、ノートに答えを書きます。答え合わせも忘れずに行ってください。

間違えた単語のチェック欄には〇印をつけます。間違えた単語は、もう一度練習して、週末の時間を使って、再テストしてみましょう。

テストする時の使い方

No. 英単語(日本語訳)
1 毎~ この部分をかくす。
2 しばしば
3 重要な
4 Sydney
5 childの複数形
6 ~を聞く
7 毎日
8 is not
        ▲ここが問題になる

星印のアイコン褒めてやる気を引き出す

褒められることで、「自分はできるかもしれない」という前向きな気持ちが育ちます。
それが次のチャレンジへの原動力になります。

「すごいね!」だけで終わらず、努力や変化に注目して褒めることがポイントです。

例えば、「昨日より集中してたね」「自分から始めたのがえらいね」など、行動を認める言葉がやる気につながります。

覚えられないことがあっても、叱るのではなく、「どうすれば覚えやすくなるか」を一緒に考える姿勢が大切です。

「じゃあ、次は声に出して覚えてみようか」「表にまとめてみるのはどう?」など、工夫を提案することで、前向きな雰囲気を保てます。

お子さんが「勉強は苦手だけど、やってみようかな」と思えるような、安心できる雰囲気をつくっていきましょう。

花丸のついたテストのアイコン成功体験で自信をつける

「できた!」という実感は、お子さんに大きな自信を与えます。

成功体験があると、「もっとできるようになりたい」という気持ちが生まれます。
それが次のチャレンジにつながる、前向きな好循環です。

具体的な目標を立てて、これを達成することで自信がつき、学習意欲が生まれます。
意欲が出てくると自ら勉強するようになり、テストの結果にも反映されるようになります。

この好循環に入れるように、お子さん自身に目標を考えさせて、それを一緒に応援してあげましょう。

テストのように結果が客観的ではっきりしているものについて「8割以上取る」「前回より5点アップする」のような具体的な目標を立てさせます。

最初は、週末に集中的に勉強することで点数が取れるようなちょっとしたテスト(単語テストや小テストなど)の方がハードルも低く取り組みやすいと思います。

目標が達成できたら、ぜひ褒めてあげてください。

「頑張ったね!」と、達成の喜びを一緒に味わうことで、次の挑戦への意欲が高まります。

もちろん定期テストの点数アップを目標にするのもお勧めです。
定期テストは出題範囲が限られているので、しっかり対策すれば点数を上げやすいからです。

定期テストに向けた勉強方法については 定期テスト対策 にまとめてありますので、そちらをご参照ください。

メダルのアイコンお子さんの「得意」を見つける

苦手の原因を客観的に把握できたとしても、すぐに学習意欲につながるとは限りません。

特に復習すべきことが多く感じられると、「面倒だ」「自分には無理かも」といったネガティブな感情(不安、ストレス、焦りなど)を引き起こすこともあります。

そんなときは、お子さんの「得意」な分野に目を向けてみるのも一つの方法です。得意な力を伸ばすことで、「自分にもできることがある」という実感が生まれ、前向きな気持ちを取り戻すきっかけになります。

英語が苦手に見えるお子さんでも、実は得意な部分が隠れていることがあります。親御さんがその「得意」に気づき、伸ばしてあげることで、苦手克服への第一歩になることも少なくありません。

英語力は一つのまとまりではなく、いくつかの技能に分かれています。そのため、お子さんによって得意・不得意のパターンはさまざまです。

英語力の主な側面

英語には、以下のようなスキルがあります:

  • ・リスニング(聞き取る力)
  • ・スピーキング(話す力)
  • ・リーディング(読む力)
  • ・ライティング(書く力)
  • ・語彙・綴り(スペリング)
  • ・文法・構文の理解

たとえば、「スペリングは苦手だけど、読むのは得意」、「単語暗記は得意だけれど、長文読解が苦手」、「文法は得意だけど、話すのは苦手」など、お子さんによって得意分野は異なります。

得意な力を伸ばしてあげることで、お子さんは「自分にも得意なことがある」と感じ、自信を持てるようになります。その自信が、苦手な分野にも前向きに取り組む原動力になるのです。

「この単語、すぐ覚えられたね」「音読は得意みたいだね」など、得意な部分に気づいたら、言葉にして伝えてあげましょう。

週末や夏休みなど、ちょっとした期間を決めて得意な部分を重点的に学習すると、自然に力を伸ばしてあげられます。

電球と本のアイコン楽しく学習する

英語に限らず、勉強そのものが苦手なお子さんの場合、なかなか思うように取り組んでくれないこともあります。

机に座っても、10分もしないうちに集中が途切れてしまうような場合は、本人の興味をひく教材を使うことで効果が期待できます。

例えば、ゲームで楽しく学習するというのもおすすめです。

スマートフォンのアプリでも単語ゲームが色々あるようですので、親御さんが選んであげて試させてみるのもいいと思います。

ゲームでも、英語に触れる時間をふやすことで、自然と単語や表現に親しむことができ、学習へのハードルがぐっと下がります。

ゲームで英語を楽しめるようになったら、少しずつ教科書を使った家庭学習にも誘ってみましょう。
「この単語、ゲームにも出てきたね!」など、つながりを感じられる声かけが効果的です。

コーヒーカップのイラスト

「英単語がなかなか覚えられない」「読むのも書くのも苦手…」そんなお子さんにすすめの単語学習アプリがあるので、ご紹介しますね。

小さな一歩が大きな成長につながる

英語が苦手なお子さんでも、ちょっとした工夫と関わり方で、学習への意欲を引き出すことができます。

苦手の原因を見つけ、ハードルを下げてスタートし、褒めて励まし、成功体験を積み重ねる。そして、楽しく学ぶ工夫をする—この流れが、お子さんの「やればできる」という自信につながります。

焦らず、少しずつ。お子さんのペースに寄り添いながら、英語学習を前向きな体験にしていきましょう。

次の定期テストが、お子さんにとって「できた!」を感じられるチャンスになりますように。

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